一般社団法人耐震性能見える化協会は、耐震シミュレーションソフト「wallstat(ウォールスタット)」の適切な普及、木造住宅の地震被害軽減を目的として2019年1月17日に設立いたしました。

wallstatは、パソコン上で建物を3次元的にモデル化し、過去に起きた地震や想定される巨大地震など様々な地震動を与え、木造住宅の地震による揺れを動画で確認(見える化)することができます。建物が完全に倒壊するまで再現できるのがこのソフトの特徴です。建物のダメージや力の流れを可視化することで、専門家でなくてもその住宅の耐震性能を理解することができます。

これまで数多くの実大振動台実験との比較により独自のシミュレーション理論の開発と検証を重ね、振動台実験をリアルに再現することが可能になりました。その研究成果として2010年12月にインターネットで無償公開を始めました。公開から現在(2019年3月)まで27,000件以上のダウンロードを記録しています。

これまで私一人で研究開発・プログラミング・Q&A・サポート等の対応してまいりましたが、個人での対応の限界を超えつつあり、より多くのユーザーのご要望に対応するため当協会を創設し、開発・普及・サポート体制を強化することとしました。

さらに協会の主たる事務所である奈良県川上村は、吉野川(紀の川)の源流域であり、良質な吉野杉・吉野桧の産地でもあります。川上村と当協会とで川上・川下の連携を図ることで、最先端の住宅IT技術「wallstat」を広く全国、全世界に届けていきます。

倒壊しない木造住宅、住み続けられる木造住宅の普及を目指して、wallstatによる木造住宅の耐震性能の見える化を進めたいと考えております。


一般社団法人耐震性能見える化協会

代表理事 中川貴文

 

名称 一般社団法人耐震性能見える化協会
設立年月日 平成31(2019)年1月17日
役員

代表理事:中川貴文

理事:後藤邦晃、塩尾知仁、西村慶徳、野辺公一、藤澤好一、馬込恭多、松本照夫、森弘和、森田直樹、山辺豊彦

監事:上嶌逸平

顧問:森 拓郎

事業内容

本法人は、木造住宅等の木造建築物の大規模地震時の損傷、倒壊にいたる挙動の解析ソフトウェア・wallstatの利用に関して、適切な普及促進に関わる事業を行い、建物の地震災害に対する安心・安全の検証・評価につなげ、広く社会貢献に寄与することを目的とする

  • 1.耐震性能見える化の普及促進に係わる企画・開発
  • 2.耐震性能見える化の普及促進に係わる人材の育成、資格認定等の基礎的普及事業の実施
  • 3.耐震性能見える化の普及促進に係わる事業
  • 4.木造建築物(住宅)の耐震性能評価に基づく保証、保険等に関する事業
  • 5.その他、本法人の目的を達成するために必要な事業
所在地

奈良県吉野郡川上村大字柏木31番地

【東京事務所】〒158-0084 東京都世田谷区東玉川2-15-13

TEL 【東京事務所】03-5754-2421
E-mail info@wallstat.jp
情報公開 定款  ダウンロード
2018年度活動報告 / 2018年度決算報告 / 2019年度活動計画
2019年度活動報告 / 2019年度決算報告 / 2020年度活動計画
2020年度活動報告 / 2020年度決算報告 / 2021年度活動計画
2021年度活動報告 / 2021年度決算報告 / 2022年度活動計画
2022年度活動報告 / 2022年度決算報告 / 2023年度活動計画

組織図



wallstatの利用に関して、【適切な普及促進】に関わる事業を行う


建物の地震災害に対する安心・安全の検証・評価につなげ、広く社会貢献に寄与

【地震被害軽減】


○活動目的

木造住宅等の木造建築物の大規模地震時の損傷、倒壊にいたる挙動の解析ソフトウェア「wallstat」の利用に関して、適切な普及促進に関わる事業を行い、建物の地震災害に対する安心・安全の検証・評価につなげ、広く社会貢献に寄与することを目的としています。


○設立趣旨

地震の度に家屋が倒壊、損傷し、多くの人命が奪われ、被害を少なくするための建築法規の整備、基準の強化が進み耐震性能向上の努力が続けられてきました。しかし、2016年の熊本地震では1981年以前の旧耐震の木造住宅に加え、新耐震以降2000年以前に建てられた建物の耐震性にも疑問符が付いています。基準法の壁量計算は最低基準の倒壊防止を目的としており、倒壊は免れても多大な建替え、補修の費用を強いているのが実情です。

近年、振動台実験を行い自社の住宅が地震に強いことを消費者に訴える住宅会社が増えています。構造計算書を説明されても理解は困難ですが、様々な地震波で実際の建物が揺れる様子を見せることにより、消費者は強く印象付けられます。しかし、実験には多大な時間と費用を要し、すべての住宅供給者が実施できるものでもありません。

住宅が地震の際、どのように揺れ、どこがどのように壊れ、さらには倒壊するのかしないのかがわかれば、新築の場合は設計変更、既存の場合は耐震改修によって、安全な建物とすることができます。住宅の耐震性能を見える化することにより事前の対策が取れ、個々の人命、財産の保護はもちろん、膨大な国富の損失も防ぐことができるのです。

wallstat(開発者:中川貴文氏(京都大学生存圏研究所准教授))は、建物を構成する構造材、接合部材、制震材、余力となる仕上げ材など構造要素の一つひとつの性能数値を入力し、そこに実際に観測された地震動を与えることにより、要素がどのように挙動し、建物全体が倒壊に至っていくかを計算するソフトです。

wallstatは無償でダウンロードでき、多くの事業者が商用利用契約し、わかり易い動画表現が高い評価を得ていますが、より多くの消費者にwallstatの効果を享受して貰うための組織的対応を図るため、wallstatの研究開発・普及促進のナレッジコミュニティ(知識共同体)として、一般社団法人耐震性能見える化協会を創設するに至りました。

一般社団法人耐震性能見える化協会はその主たる事務所を、中川氏の出身地である奈良県川上村に置くこととしています。川上村はその名の通り、吉野川(紀の川)の源流域として、下流域への水資源の供給とともに防災の役割を担ってきました。また、わが国有数の杉の産地として知られ、川下に良質木材の供給を続けて参りました。しかし、産業構造の変化とともに人口は1970年6,020人(国勢調査)であったものが1,209人(2018年推計)と減少を続けております。「水の川上村」、「杉の川上村」として時代の要請に応えて参りましたが、次代を見据え、住宅IT技術「wallstat」を広く全国、全世界に届ける拠点としたい、と考えております。

wallstatは、わが国木造住宅の地震に対する恐怖、不安を取り除き、国民の生命財産の安心、安全の確保に資するものであります。

wallstatの健全、かつ堅実な普及を進めるため、一般社団法人耐震性能見える化協会を設立し、ここにwallstatが果たす社会貢献の意義を果たしていく所存です。

○wallstat情報交換サポートサイトの運営

wallstatの操作方法の不明点解消・情報入手など、会員及びユーザー同士の相互交流の場として、また専門家によるサポート、建材データベースの提供等を行います。

 

1.会員及びユーザー同士の相互交流

2.会員企業の広告掲載

3.建材等データベースの登録

4.FAQサイトの活用

                      

○wallstat認証とマークの付与

技術者(ヒト/マスター会員)と建材等製品(モノ)に対し、適切な普及に向けた認証を行います。
また、wallstatマークを活用できます。

○委員会の開催

企画運営委員会、開発委員会、普及委員会等、会員の皆様のご要望に併せ、随時開催していきます。

○データベース登録

ご提供いただいた認証データ(建材、部材等)をwallstat情報交換サポートサイトに掲載いたします。
wallstat情報交換サポートサイトにユーザー登録いただくことで、どなたでも建材データベースの活用が可能となります。

○講習会

定期的な実務者講習会(マスター会員登録)の開催、初心者に向けたプレセミナーを開催いたします。

○その他

年1回 社員総会の開催

奈良県吉野郡川上村、京都大学生存圏研究所との相互連携

理事会の開催(不定期)